Monozukuri Hardware Cup 2025 開催中止のお知らせ
Hardware Cupは、2015年に世界最大規模のハードウェアスタートアップのピッチコンテストとして米国ピッツバーグで立ち上がりました。
モノづくり起業推進協議会(Monozukuri Hardware Cup実行委員会)は、日本からも世界に挑戦するハードウェアスタートアップを送り出したい、世界への登竜門を創りたいとの想いから、有志メンバーで同協議会を立ち上げ、2017年から日本予選として「Monozukuri Hardware Cup」を実施してきました。
Monozukuri Hardware Cupは、世界基準を意識して、すべて英語でプレゼンテーションや質疑応答を実施してきました。日本のスタートアップには、ややハードルが高い実施方法でありましたが、「米国に挑戦したい」と、これまで200社以上のスタートアップから応募がありました。日本予選を勝ち抜いたスタートアップは、米国の投資家を前に他国のスタートアップと肩を並べてプレゼンテーションの場に立つこともできました。
このような経験を経たスタートアップの中からはVCからの資金調達に成功した例や、株式上場やM&Aの事例も出てきており、Monozukuri Hardware Cupは日本のハードウェアスタートアップのコンテストとして一定の存在感をもつまでに成長してきました。
ただ、2020年のコロナ禍で米国でのHardware Cupがオンライン化、2023年からは開催中止となってしまいました。
日本では2023年以降もMonozukuri Hardware Cupを実施してきましたが、当初の目的であった「グローバル展開への登竜門」という位置づけを失ってしまいました。また、2017年当初は時代を牽引してきたIoTやロボットなどのハードウェア領域も、この数年で市場が成熟化してしまい、その分野のスタートアップの設立数自体も減少傾向にもありました。そのような中、「ハードウェア」という領域に拘ったコンテスト自体の意義も少しずつ薄れつつあるように感じていました。
このような環境下の中、協議会として検討を重ねた結果、2025年のMonozukuri Hardware Cupに関しては開催を見送ることとなりました。これまで本活動を支えていただいた皆様には大変に感謝しております。誠にありがとうございました。
ただ、「日本から世界に挑戦するスタートアップの創出に貢献したい」という想いは今も変わらず持ち続けています。
Monozukuri Hardware Cupという形での挑戦は、いったんの区切りとなりますが、また新たな形での挑戦のフィールドを創っていきます。
引き続きのご指導をよろしくお願いします。
2025年1月末日
Monozukuri Hardware Cup実行委員会 委員長
モノづくり起業推進協議会 会長 牧野成将